高校生向け

研究紹介 - Dive2Views:他のカメラの視点にとびこんでいくカメラアプリ

2019年11月15日 (金) 投稿者: メディア技術コース

前回の学会記事(ADADA Japan)で2件の発表が受賞した興奮で研究の内容に触れることを全く失念しておりました。ようやく我に返ったところで、すこしは真面目なことも書かなくては。ということで今回はそれらの研究内容について若干ご紹介したいと思います。

 

Dive2Viewsというのはカメラアプリです。起動すると映像が写り、画面をタップすると写真や動画が撮れるという点では普通のカメラアプリです。ところが、同じアプリを起動している他のデバイスを画面に捉えると、そのカメラで撮影している映像が画面に映るようになり、それを撮影できるようになります。まるで、他のカメラ映像(View)に飛び込んで(Dive)いくような感覚を与えるということで ”Dive2Views (Dive to Views)” と名付けました。Views と複数になっているのは、他のカメラが複数あってもそれらを画面に捉えることで次々と異なる視点を自分のものにできるからです。

 

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なぜ、こんな仕組みを考えたのかというと、写真を撮るときに撮影したいものをうまく捉えられない場合がありますね。例えば、サッカー観戦でスタンドに居て、遠くの選手の写真を撮りたいなんてときや、テーマパークのパレードでお気に入りのキャラクターの写真が撮りたいのに前に大勢の人が居て視界を邪魔しているような場合です。そうしたときに、もっと近くに居る人の場所で撮影できたらといいとは思いませんか?実際にその場所に移動するのは難しいので、いい場所で撮影している人のカメラ画像を奪ってしまおうと考えたのです。何人もの人が前方でカメラを構えていたら、一番良さそうな位置のものに狙いをつけて、そのカメラを画面に捉えればいいのです。

 

このような仕組みを技術的に実現するのは、両方のカメラ(のデバイス)の間で映像を送ればいいのですが、ここでは、どうやってそのような仕組みを利用できるようにするのかについて工夫をしました。普通に考えれば、メニュー画面で接続するカメラを選択すればいいのですが、それだと撮影するのを一旦やめて、メニュー画面を開いて選択をしなければなりません。撮影しているままで別のカメラ映像を利用できるようにしたかったのです。そこで、撮影中にカメラで他のカメラを捉えれば、そのまま映像が切り替わって撮影を続けられるようにすることを考えました。

 

 

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先にも書いたように、同じことを実現するのにはメニューや映像のサムネイルの一覧から選択するような方法がいくらでもあります。ここでの研究テーマは、ただし、機能の実現それ自体ではありません。技術をどのような方法で使えるようにデザインするのか、ということが我々の研究室で考えているテーマです。「カメラで他のカメラを捉えることでその映像を乗っ取る」というのが、この研究で創り上げたい体験なのです。そういうことができたら、撮影する行為を中断しなくてすむというだけでなくなんとなくワクワクとした感じを持ちませんか?そういうことが出来て欲しいと思うような使い方ではないでしょうか?効率や性能を目指すのではなく、楽しかったり面白かったり感じられるような使い方をデザインする、というのも立派な研究になるのです。

 

 

 

太田高志

2019年11月15日 (金)

メディア学部ではこんな研究もできる!

2019年11月13日 (水) 投稿者: メディア社会コース

こんにちは、着任2年目・メディア社会コースの森川です。
 
先日、私の研究や卒研室に関する取材記事が本学ウェブサイトに公開されました。
大学進学を目指す高校生の皆さんに是非読んでいただきたいと思います。
 
 
さて、記事の中に、私の研究室で学生が行っている研究を2つほど紹介しました。
今日は他にどんな研究が行われているかを紹介したいと思います。
“メディア”と言えば、コンテンツを「つくる」ことに意識が向きがちだと思いますが、クリエイティブワークだけではコンテンツ・ビジネスは
成立しません。
誰のために何をつくるのか(今の社会にはどんなコンテンツが必要か)、マーケットのサイズはどれくらいで、収益はどれくらい見込めるか、
競合にはどんな相手がいるのか、どんな戦略を取ればいいか、どんな宣伝やプロモーションを行うべきか、などなど、考えるべきことは山ほどあるのです。
そういった、ビジネスサイドの知識を学べるのが、メディア社会コースのカリキュラムです。
クリエイティブワークに対する、プロデュースワークの視点と言ってもいいかも知れません。
例えば、私の研究室では以下のような研究をしている卒研生がいます。
 
 
・深夜アニメ番組のTwitterツイート数を伸ばす要因は?
日本は世界でも珍しく、大人向けアニメが数多く制作されている国です。
子供向けではない分、深夜時間帯にもアニメ番組が放送され、最近では視聴率奪い合いの過当競争に。
先行研究では、深夜アニメ番組の視聴率を上げる要因の一つが、視聴者のTwitterでのリアルタイム・ツイートであると述べられています。
では、リアルタイムのツイート数を増やすにはどういった施策が考えられるのでしょうか。
ツイートを収集し、研究を進めています。
 
 
・ホラー愛好家の特徴とは?
人間にとって本来不快であるはずの「怖い」という感情。
にも関わらず、幽霊やゾンビ、妖怪などが登場するホラーコンテンツをこよなく愛する人たちが存在します。
一体どういう人たちがホラーを好んで見ているのか。
どういう信条や趣味・趣向を持っているのか。
アメリカの研究を元に、日本の現状を明らかにしようとしています。
 
 
・今後、Jリーグを盛り上げていくにはどうすればいいか?
リーグが創設されて27年。
現在のラグビー人気のように、最初こそ大きな盛り上がりを見せましたが、Jリーグ人気はここ数年横ばい状態です。
プロ野球人気が下降気味と言われて久しいですが、まだJリーグはプロ野球人気を超えることができていません。
しかし、Jリーグのチームの中でも、浦和レッズは堅調に業績を伸ばし、熱狂的なファンを生み続けています。
何が浦和レッズの成功要因なのか?
数々のデータから考察を行っています。
 
 
・子ども向け特撮番組のCMを親たちはどう見るか?
番組に出てくるヒーローが登場し、商品の宣伝を行うCMのことを「ホストセリングCM」といいます。
実はこの宣伝手法は、まだ脳が未発達の子どもに大きな影響を与えるとして、多くの国で禁止されていますが、日本では禁止されていません。
法で禁止されていない以上、CMに目を光らせていなくてはいけないのは保護者ということになります。
では、実際日本の親たちはホストセリングCMをどう捉えているのか?
お母さんたちが子どもと一緒になってヒーローを演じる俳優を熱狂的に応援する、ある種特殊な状況を抱える日本において、面白い調査結果が出るかも知れません。
 
 
この他にも、まだまだ多様な研究が行われている森川研究室。
皆さんが興味のあることなら、研究のシーズになると思います。
クリエイティブや技術だけではない、メディアの社会的な一面に、是非目を向けてください。
 
メディア学部メディア社会コースで、やりたいことがきっと見つかります!
 
 
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(メディア学部 森川 美幸)

2019年11月13日 (水)

大学院博士課程の遠藤雅伸さんが芸術科学会論文賞を受賞

2019年11月 9日 (土) 投稿者: メディアコンテンツコース

メディア学部の三上です.

本学大学院博士課程の遠藤雅伸さんが執筆し,厳正な査読の結果,芸術科学会論文誌第17巻3号に採録された論文「フローゾーンを超えた動的難易度調整~イリンクスを楽しむDynamic Pressure Cycle Control手法~」が,数ある論文の中から選出される「学会誌論文賞」を受賞しました.


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ゲーム業界の特にゲームデザイン分野のレジェンドとして知られる遠藤さん.「ゼビウス」,「ドルアーガの塔」などを産み出した遠藤さんが教員,研究者として大学で活動するにあたり,アカデミックな考えをきっちり身に付けたいと,東京工科大学の大学院に進学し,私の研究室で様々な研究に取り組みました.修士課程,博士課程で大変興味深い研究成果を発表し,また勤務先である東京工芸大学の学生たちも大変魅力的な研究発表を,情報処理学会,芸術科学会,日本デジタルゲーム学会などで発表しています.

今回の研究では難易度調整に着目しました.

デジタルゲームにおいて,難易度は面白さの重要な要素です.難易度がプレイヤーのスキルとつりあった状態(いわゆる「フローゾーンの範囲」)に設定されていれば,プレイヤーはゲームを楽しみ上達していくことができます.
そのために,近年ゲームでも取り入れられている,プレイ中のプレイヤーの状況により,難易度を調整する「動的難易度調整(DDA:Dynamic Difficulty Adjustment)」があります.
しかしプレイヤーは,ゲームの最中に難易度が調整されていることに気付くと不快に感じることが示唆されています.

この研究で遠藤さんは,難易度が適正な範囲を超えてもプレイヤーが楽しいと感じる,動的緊張感周期制御(DPCC: Dynamic Pressure Cycle Control)という新しいゲームデザインコンセプトを考案しました.これは周期的に難易度を極端に変更し,フローゾーンを超えて難易度を乱高下させる方法です.

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この手法を DDA と組み合わせて「テトリス」に実装し,プレイテストによって検証実験を行ったところ,結果は提案手法が新たな面白さの要素をゲームに加えたことを示していました.
また,ゲーム中の意図的な難易度変化に気付いたとしても,不快とは感じないユーザーが存在することからゲームデザインが存在することを示唆した.
ぜひ興味がある人は論文をチェックしてみてください.

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文責:三上浩司

2019年11月 9日 (土)

専門演習「作曲演習」の紹介(第4弾)

2019年11月 8日 (金) 投稿者: メディアコンテンツコース

メディア学部の伊藤(謙)です。

私は専門演習「作曲演習」を担当しているのですが、これまでに3回(前回の紹介は4年前!)、演習の目的や学生が取り組む課題についてこのブログで紹介してきました。4回目となる本日は、学生が実際に作ったメロディの一部をお見せしたいと思います。

本演習は、「4音程度の指定音列をもとに自身でモティーフを作出し、それを展開(反復・変化)させたメロディを含む1〜3分の長さの楽曲を作ること」を目標としています。「4音程度の指定音列」は私が学期ごとに考え、毎回変わります。学生が自ら考えたオリジナルのメロディを含めつつ、指定音列を使ったメロディもどこかにあらわれるようにして作品を作るのです。完全に自由な作曲でないところが、本演習の特徴とも言えるでしょう。

先週でこの後期の全15回の授業のうちの3分の1ほどが終わったのですが、ちょうどこの時期に、指定音列をもとにしたメロディの作出の作業に入ります。作曲を全くしたことがない受講生もいるので、いきなり長いメロディを作るのは難しいことから、まずは4小節の中で短いフレーズを反復させたり変化させたりする練習課題に取り組みます。

なぜ4小節か? 一般的にメロディの冒頭2小節は「動機」または「モティーフ」と呼ばれる「独立した楽想を持つ楽曲構成の最小単位」とされ、メロディの性格や性質・特徴を規定する重要な素材となります。冒頭の2小節と、それに続く次の2小節をどのように関連づけるか試行錯誤するのは、初学者がメロディの作り方(構築の仕方)を学ぶのに取り組みやすく、それが4小節という長さを練習課題に設定している理由です。

ちなみに、「動機」を形作っている個々の小節(1小節)を「部分動機」、動機を組み合わせて作られる4小節を「小楽節」と呼びます。こうした用語も演習の中で当然触れますが、2年生の後期に開講している「音楽創作論」という授業で詳しく説明しています。この授業のシラバスも、ぜひご覧ください。

さて、この後期の受講生は上記の作業に入ったばかりですので、メロディがまだ完成していません。そこで今回は、今年の前期の受講生が実際に作った曲から抜粋してご紹介します。そのときの指定音列は「ド−レ−ファ−ソ」で、掲載した楽譜には赤色の音符で示します。


【反復型(A−A'型)の小楽節】
まずは、前半2小節と後半2小節が同型の動機によって構成される「反復型」の小楽節のメロディから見ていきましょう。前半の動機を「A」という記号で表した場合、後半が完全、あるいはほぼ同じ動機であれば「A」、若干の変化を伴うものであれば「A'」と表記されます。ここでは4名の受講生のメロディを掲載します。

【1】A(a・a')−A'(a・a'') 
<解説>
第1小節と第3小節が全く同じ形です。第2小節は第1小節とほぼ同じリズムになっているので「a'」としました。そして、
第1小節が上行するのに対し第2小節は下行する「反行形」ですが、音程構造が「長2度+短3度」で共通しているのも注目すべき点です。第4小節は第2小節のヴァリエーションと見て良いでしょう。ここを「a''」としたのは、それまでの部分動機とは異なり、フレーズの末尾で「ファ」の音が延ばされるためで、これは小さな終止感を醸し出しているようにも聞こえます。このように細かい部分に違いはあるものの、全体を通して共通したリズムと、いずれの部分動機も「ファ」の音を末尾に置いて高い統一性を形作っているのが特徴です。なお、第4小節の第1拍に置かれている「ラ」の音は、この小楽節で初めて出現する音で、かつ最も高い音ですが、小節内で最も強い拍(強拍)である第1拍に置くことで、聴き手の耳により強く印象づけるものになっています。
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【2】A(a・b)−A'(a・b')

<解説>
最初の部分動機は「ド−レ−ファ−ソ」のみで作られています。上の【1】と同様、第1小節と第3小節が全く同じ形ですが、第1小節と第2小節で音型が異なっています。また、最初の部分動機は第2小節までかかっているため、2つ目の部分動機が3拍と短くなっていることも、大きなコントラストになっています。第2小節と第4小節は音型の方向性の点では異なっていますが、ここではリズムに注目して「b」「b'」と表記しました。「a」「b」の2つの形態による部分動機で構成されているものの、いずれの小節も第3拍に「付点8分音符+16分音符」のリズムが置かれていることから、全体的に統一性が感じられます。この「付点8分音符+16分音符」のリズムは、それに続くシンコペーションの効果と相まって、軽快な印象を醸し出しています。
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【3】A(a・b)−A'(a・b')
<解説>
小楽節の構成としては上の【2】と同型です。しかし、メロディの始まりは強拍である第1拍ではなく第2拍の裏拍からです。このように曲やメロディが第1拍目以外の弱拍や弱拍部で始まることを「弱起」といいます。この「弱起」と、随所に見られるシンコペーションのリズムの相乗効果で、軽快な印象を与えるメロディになっています。また、第3小節(※弱起の小節は小節数にカウントしません)の第3拍の裏に置かれた「ド」は、この4小節内での最高音で目立ちますが、前の「ソ」の音から完全4度音程で鳴らされていることにも注目すべきです。ここに至るまで完全4度の音程で上行する音型は1つもなく、短3度が最も広い音程でした。こうした「音程の拡大」とともに「新しい情報」(高い「ド」の音)を示すことで、次の展開を聴き手に期待させる効果を生み出していると言えるでしょう。なお、ハ長調の【1】【2】と異なり、♭1つのへ長調が設定されている点にも着目したいです。
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【4】A(a・b)−A'(a'・b')
<解説>
このメロディも「弱起」ですね。ただ、3つ目の部分動機では弱起のフレーズが省略されています。その点を考慮して「a'」としました。最後を「b’」とするか「c」とするか迷いましたが、2つ目の部分動機と同じく始まりの音が「ラ」であることと、それに続くフレーズに「ラ−ソ−ファ」の音型があらわれること、そしてリズムが似ている点を重視し「b'」としました。上の【3】と同じく、最高音である「シ♭」に向けて徐々に音高が高くなっていく構成を持っていますが、この「シ♭」が第3小節の第4拍の裏で鳴らされ、次の小節にタイで結ばれてシンコペーションになっていることが、印象をより強くしています。また、どの小節にも「ソ−ファ」 の音型が置かれていることは、動機内でコントラストを生み出しながらも、統一性の維持に寄与していると言えるかもしれません。
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【変化型(A−B型)の小楽節】
次は、前半2小節と後半2小節でそれぞれ異型の動機が配置されている「変化型」の小楽節のメロディです。第1小節と第3小節に着目して前半と後半の動機を見ると、形態が大きく異なることから、前半の動機「A」に対し後半の動機は「B」と表記します。ここでは2名の受講生のメロディを掲載します。

【5】A(a・b)−B(c・d)
<解説>
16分音符による音型が弱起で始まる非常に印象的なメロディです。16分音符で駆け上がったあとに、それとは対照的な大きい音価の付点2分音符を持つ部分動機を「a」とし、「b」「c」「d」とそれぞれ違う形の部分動機で構成されています。「b」の後半から、加線を伴った低い音域に移行し、それが「c」「d」に引き継がれます。「b」と「c」では16分音符と8分音符の組み合わせによるシンコペーションのリズムが共通点として見られ、特に「c」では「ファ−ソ−ラ」の音型が全く同じリズムで反復される点で、異なる部分動機の形態でありながら、統一性も感じられます。そういった点を捉えると冒頭の「a」の部分動機の独自性がさらに引き立ってきますし、何気ない「d」の音型も、小楽節のフレーズを締めくくる役割を担っているように聞こえてくるのではないでしょうか。
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【6】A(a・b[またはa'])−B(c[またはb])
<解説>
最初の部分動機は 【2】と同様、「ド−レ−ファ−ソ」のみで構成されています。続く部分動機「b」は、上行する「a」とは対照的に下行する音型です、完全に一致する音型ではないものの、反行形にも見えますね。また、弱起による8分音符のリズムも共通することから、「b」ではなく「a'」と見なしても良いでしょう。これに続く後半の動機Bは動機Aと非常に対照的で、細かく動く音型を一切含みません。ご覧の通り、動機Bは2つの部分動機に分け難い形態で、それ自体で独立した1つの大きなフレーズを作っています。また、拡大された部分動機c(あるいはb)と見ることもできると思います。このようにAとBの動機の差異が明確ですが、aとcに着目すると、どちらもフレーズの終わりに長く延ばされた「ソ」の音を伴っており、その点で、似た様相も感じられるかもしれません。なお、♭3つの調号が用いられているので、上記5つのメロディとは少しニュアンスが違って聞こえることでしょう。
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以上6名のメロディをご紹介しましたが、どれも「反復」と「変化」の原理を工夫して盛り込みながら「ド−レ−ファ−ソ」 の音列を展開していることがおわかりいただけたと思います。何より、同じ「ド−レ−ファ−ソ」 の音列を素材としながら、それぞれ音楽的な特徴を持つメロディが作られているのは面白いと思いませんか? この6名以外の受講生も、とても魅力的なメロディを作っています。その全てを掲載できず、完成した作品をお聞かせできないのは残念です。

この後期の受講生は、また違った音列で作曲に取り組んでいますが、どのような作品が生まれるか担当教員として非常に楽しみです。


【関連情報】
・ブログ記事[2014年7月10日]:専門演習「作曲演習」
・ブログ記事[2015年7月3日]:専門演習「作曲演習」の紹介(第2弾)(※担当教員による作例紹介あり)
・ブログ記事[2015年7月29日]:専門演習「作曲演習」の紹介(第3弾)
・シラバス[後期]:メディア専門演習II(作曲演習)
・シラバス:「音楽創作論」


(伊藤謙一郎)

2019年11月 8日 (金)

文章体力をつけるために

2019年11月 7日 (木) 投稿者: メディアコンテンツコース

みなさん,こんにちは.メディア学部助教の兼松です.

私は昨年助教として着任する前からプロジェクト演習シナリオアナリシスという授業を担当しているのですが,今期の演習参加者は全員が経験者という,例年の状況からするとちょっとめずらしい状況になっています.

シナリオ執筆は大きく分けて,物語の流れを作る「プロット」と,キャラクターの動きやセリフを描写していく「シナリオ」の2行程に分かれます.例年は「シナリオをはじめて書きます!」という学生も多いため,比較的プロット部分を重視して演習を行うことが多いのですが,今期は少し趣向を変えて実施しています.
シナリオアナリシスは演習の性質上,関連分野の他のプロジェクト演習を受講しつつシナリオアナリシスも受講するという学生が非常に多いです.シナリオ執筆はアニメはもちろん,ゲームやその他様々なコンテンツに関わりますので,メインはゲーム制作を勉強したいけど,シナリオの知識も欲しいから聴講したい!といったような学生も広く受け入れています.
ただ,そうなると学生側としては1週間でこなさなければならない課題が増えるので,なかなか大変です.そんな事情もあって普段はあまり重すぎる課題は出すのがためらわれる部分もあるのですが,今期は全員経験者ですので,「プロットを複数本,しかもいつもより短い時間でまとめて,しっかりシナリオまでかき上げよう」という,ちょっとチャレンジングなことをしています.
これは単に「経験者だから負荷をあげる」ということではなく,「文章体力をつける」という目的があります.将来的にもしシナリオライターやそれに準ずる仕事をしていこうと思った場合,もちろん「良いシナリオが書ける」ことも大事ですが,「ある程度のスピード感をもって仕事ができる,構想をわかりやすくまとめられる」ということが非常に重要になります.そのためにも,様々なストーリーを日頃から”アナリシス”して,まとめ上げる文章体力が重要だと考えています.
そして,このある程度のスピード感で構想をまとめあげる力は,なにもシナリオライターに限って必要な力というわけではありません.例えばアイディアを他人に伝えるためにまとめあげ,形にするという意味では研究も同じですね.私がメディア学部の学生だったころは,毎週のゼミで先生を納得させるために,自分の研究をシナリオ執筆の理論や手法をつかってまとめてプレゼンするということを先輩と一緒にやっていました.

さて,個人個人で多少の差はありますが,今期の受講生はそろそろプロット執筆の大詰め,シーン分割に入っています.これが終わればいよいよシナリオ執筆です.もちろん授業としてのやりがいとか,学生に伝えたいこととかはいろいろありますが,なによりも毎年学生のみなさんがどんな物語を書いてくるのかを,単純に楽しみにしています.

(メディア学部 兼松祥央)

2019年11月 7日 (木)

【研究紹介】数式で髪を編む技術 - Procedural Hair Styling ー

2019年11月 5日 (火) 投稿者: メディアコンテンツコース

本ブログをご覧の皆様,こんにちは.

メディア学部教授 菊池 です.

本日のブログでは,「数式で髪を編む技術 - Procedural Hair Styling -」について紹介したいと思います.

CG で人型のキャラクターを制作する場合,肌や髪などの質感に加えて,表情や動作も人間そのもののようなリアリティのある表現が求められます.特に髪の表現に関しては様々なスタイルがあり,特定の髪型を制作することによってキャラクターの個性を引き出すことが可能となります.すなわち,ヘアースタイリングはキャラクターモデリングにおいて必要不可欠な要素です.

CG におけるヘアースタイリング技術は,人の写真から髪型の情報を読み取って自動的に生成するものが主流となっています.しかしながらこの手法は,三つ編みやお団子,短髪すぎるものなどの髪の流れる方向を読み取れないものには適していません.

そこで我々の研究室では,ガイドカーブを用いて三つ編みを作る Braid パラメータ,一定のカールを作る Coil パラメータ,およびランダムにカールを作る Curl パラメータの3つによって,複雑に編み込まれたような髪型でもパラメータを調整するだけでスタイリングが可能な技術を開発しました.
三つ編みにはリサージュ曲線を,カールヘアーにはヘリックスをそれぞれ制御関数として用い,上記3つのパラメータの変化でスタイリングを行います(図1参照,動画も公開中です).

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図1.スタイリング例


本研究は,「映像表現・芸術科学フォーラム 2019 [1] 」にて発表を行いました.

[1] 中村史穂,菊池 司,”ヘアーのプロシージャルモデリング”,映像表現・芸術科学フォーラム2019概要集


文責:菊池 司

2019年11月 5日 (火)

卒業研究「プロダクトデザイン」におけるレクリエーション

2019年11月 4日 (月) 投稿者: メディアコンテンツコース

卒研「プロダクトデザイン」は毎週のゼミにおける仲間との意見交換を大事にしています。後期になると各自がアイデアの採択案を決め、パソコンでの3Dモデリング作業が多くなるため、どうしても単独作業が多くなります。

このことを踏まえ、普段は使うことのない画材遊びをするなどのレクリエーションも取り入れています。昨年も行いましたが今年も10月初旬に単なる遊びではないレクリエーションとして、みんなでパステル画を楽しみました。

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描画対象などは設定しませんでした。まずはパステル独特の発色に触れたあと、全員が自由に絵を描きました。メンバー全員、パステルを使うのは初めてとのことでしたが、デザインに興味のある学生が集めっていることもあり、1時間程経過したころには「ホントに初めて使ったの?」と仲間も驚くような味のある絵を描き始める人もいました。メディア学部はデザインに興味を持つ学生さんの数も少なくないので、別に驚くことではないのですが。

11月からは全員がPCに向かいます。そこで、3DCGでのモデリング開始時にもう一回、レクリエーションを計画しています。モデリングを前に粘土遊びをしようというものです。具現物のデザイン提案を目的としている卒業研究なので単なる遊びではないのですが。

まあ、ワイワイと遊びながら各自が採択案の概略形状を粘土で作るレクを行う予定です。インダストリアルクレイを使うのは道具の問題もありやや敷居が高いので、誰もが使う一般的な粘土を使います。これも有意義なレクリエーションになると思います。

メディア学部 萩原祐志

2019年11月 4日 (月)

先端技術の結集・健康アプリ①

2019年10月27日 (日) 投稿者: メディア技術コース

こんにちは、健康メディアデザイン研究室の千種です。

 

最近のスマートフォン関連の進化は劇的ですね。スマートフォンアプリもそうです。

みなさんはどのようなアプリを使用していますか?カメラ、LINE、twitter、Instagram、Facebook、などなどたくさん候補がありそうです。今回は私の研究室である健康メディアデザイン研究室らしいテーマとして「健康アプリ」を紹介したいと思います。まず第1回目は、スマートフォンカメラを使用して、旭化成が開発した人体の脈拍を測定するアプリ 'Pace Sync' (http://pacesync.com)を紹介(下図)します。

Pacesync

通常、脈拍は手首に指をあてて1分間当たり何回の脈動があるか数えます。その機能をスマートフォンのカメラとプログラムで実現しているのがこのPace Syncです。具体的には、カメラの動画像を解析して、顔面上での血流の微小な変化を検出して、1分間当たりの変化を計数するものです。相手に触ることなしに脈拍を計測できることも驚きですが、顔の映像を使用して脈拍を測定することも驚きですね。

実際に下図のようにPace Syncのアプリを起動して、顔の映像(本当は自分の顔の映像を使います)を枠内に収めてからスタートボタンを押します。

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すると下図のように計測結果が60[bpm](beats per minutes)として得られます。別の脈拍計と比較しても正確です。この結果を用いて、脈拍が通常より早い時は『リラックスしましょう』という機能が実装されていてリラクゼーション効果も得られるようになっています。便利ですね。そう思いませんか?

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2019年10月27日 (日)

知的財産法についての特別講義

2019年10月23日 (水) 投稿者: メディアコンテンツコース

鶴田です。

10/18(金)に東京大学大学院医学系研究科 明谷早映子先生(博士(理学)・弁護士)をお招きして、知的財産法の特別講義をしていただきました。対象は本学メディア学部の3年生です。講義では、知的財産権保護の考え方から始まり、著作物としてのメディアコンテンツと著作権法を中心に学びました。また、CC(クリエイティブコモンズ)の考え方も含めて、著作物利用の工夫についてもお話しいただきました。

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メディアコンテンツ(ゲーム、アニメーション、映像、音楽など)の制作や配信に携わる人材として、そのコンテンツが他の人の権利を侵害していないか、常に気にかけなければなりません。学内の演習などでは他者の著作物を利用して映像制作などをすることもありますが、これは教育機関における複製等に該当するためです。

3年生は社会に出る準備を始める時期が徐々に近づいてきました。今後は学外での活動も増えると思いますので、これまでより強い意識を持って取り組んでほしいと思います。

 

文責: 鶴田

2019年10月23日 (水)

インドの私立大学関係者の来学とメディア学部の教育研究紹介

2019年10月19日 (土) 投稿者: メディアコンテンツコース

2019年9月26日(木)にインドの私立大学から50名を超える方々が来校されました。Dhanda先生(インドの学術教育分野のトップ、母国IITK(ガグラプール校)の学長を経て、日印学術会議議長、IIT-H(ハイデラバード校)の創設者、モディ首相顧問と複数の大学の会長)が代表者として本学の教育研究活動を見学されました。
 
おおよそのスケジュールは次の通りです。
 
10:05~10:45 片柳研究所視聴覚ホール
  《挨拶》千葉理事長、軽部学長、Dhanada先生
  《大学概要説明》大山副学長
10:45~見学
12F  ロボコンルーム
 6F  バイオナノテクセンター
 4F    コンテンツテクノロジーセンター
B1F バイオナノテクセンター分室
 
メディア学部からは、三上浩司先生と私がコンテンツテクノロジーセンターで、メディア学部の説明、産学連携によるアニメーション制作、アニメーション制作やゲーム制作の教育と学生の作品、さらには学部生や大学院生らに研究発表の紹介をしました。
 
大変興味を持っていただいたようで、説明が終わってから質問があったり、連絡先の交換をしたりする方がとても多かったです。
 
今後、メディア学部とインドの大学との交流が進むことが期待されます。

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2019年10月19日 (土)

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