高校生向け

Movie Library : 360°動画最前線!

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本ブログをご覧の皆様,こんにちは.

メディア学部准教授 菊池 です.

本日のブログでは,メディア学部「Movie Library」の中に新たに追加された映像「 360 °動画最前線」を紹介したいと思います.

この動画では,菊池研究室で取り組んでいる「360°動画」に関する研究を応用して,2017年度の本学オープンキャンパス用に大学広報課と協力して制作した「八王子キャンパスを紹介するための,360°動画コンテンツ」の制作舞台裏を紹介しています.

実際に制作して,オープンキャンパスにて来場者の方々にハコスコで鑑賞していただいた映像は,現在「東京工科大学公式 Youtube チャンネル」の「キャンパス施設紹介(八王子):360°VR 動画」にて公開されていますので,是非ご覧ください.

また,菊池研究室で取り組んでいる「360°動画」に関する研究の成果は,以下のようなブログ記事でも紹介していますので,こちらも併せてご覧ください.

文責 : 菊池 司

プロダクトデザインの研究における外的基準の有無について

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プロダクトデザインという言葉を聞くと、スケッチや模型とか、CADCGなど、各プロセスで使用する手段やツールを思い浮かべる人が多いと思います。

優れた製品を生み出すためにはデザインに関する研究も重要です。しかしながらデザインについて分析・解析しようとすると、複雑さや曖昧さをどのように扱うかに戸惑うことがあります。

従来から、デザイン研究のためによく使われる分析・解析の手法のひとつとして多変量解析があります。そしてこれを活用した考察のためには、外的基準の有無もひとつのポイントになります。

例えばデザインの人気という外的基準に対して、人気と関係がありそうな複数の要因について考察するためには重回帰分析が役立ちます。データが質的な場合には数量化Ⅰ類を適用できます。

外的基準はなく、デザインに関連しそうな数多くの要因がある場合に、要因を凝縮して全体を俯瞰的に考察するためには主成分分析がよく適用されます。データが質的な場合には数量化Ⅲ類が役立ちます。

これらの手法は線形モデルでの分析・解析となるので、万能に活用できるわけではありません。最近は外的基準の有無に相当するような教師信号の有無に応じた機械学習の研究も進んでいるそうなので、その研究成果はデザイン研究の分野でも活用されるようになるかもしれませんね。

メディア学部 萩原祐志

「メディア学部公式インスタグラム」はじめました

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本ブログをご覧の皆様,こんにちは.

メディア学部准教授 菊池 です.

突然ですが...(笑)
メディア学部では,2018 年 1 月 1 日より公式「Instagram(インスタグラム)」を開設いたしました.

東京工科大学八王子キャンパスの様子や,メディア学部の様々な授業の様子,イベントの様子などを写真で紹介していきますので,インスタグラムを使われている方はフォローをしていただけると大変光栄です.

メディア学部公式インスタグラムのアカウントは,「tut_media.official」です.

2018年1月1日から9日までにアップした写真は,以下のようなものです.

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2018年1月1日:西門と門松

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2018年1月2日:馬の彫像「躍進」

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2018年1月3日:八王子キャンパスから望む富士山

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2018年1月4日:初日の出で輝く片柳研究所棟

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2018年1月5日:フレッシャーズゼミII のフィールドワーク発表会

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2018年1月6日:正門への並木道

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2018年1月7日:西田先生による特別講義

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2018年1月8日:成人の日

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2018年1月9日:メディア専門演習「ビジュアルコミュニケーション」


文責:菊池 司

大学院講義「キャラクターメイキング特論」 2017年度

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本講義は,映像コンテンツ制作,特にキャラクターメイキングの初期段階における手法,技術や新しいシステムの開発などについて理解できるように計画して,第3クオーターに実施しました..
第1,2,3回の講義内容は,あらすじに基づいたキャラクター設定、キャラクターをデザインするための画像収集とコラージュ手法、それをもとにしたスケッチなどビジュアル化,つぎに、キャラクターの表情やアニメーション制作やキャラクターモデリング,最後にライティングやカメラワークなどの制作支援データベースを3回ほどで説明して,履修者の興味ある分野を聞きつつ,取り組む改題を考えることとしました.
履修者の想定として,学部のコンテンツディベロッピング論の演習を行ったことがある知識を持っていることとしていました.しかし,半数が大学院生としてはじめてこの分野を学習するということもあり,学部の講義の復習を簡単に行うとともに,取り組むべく課題を履修者に考えさせることとしました.
そのために,4回以降は,調査分析,取り組むべき課題の検討を履修者が行い,キャラクター制作を行う演習とキャラクター調査分析を行う演習とに分けることとしました.第5回以降の4回は,主に学生らの調査結果や制作結果を発表してもらいながら,学生同士の意見交換,私からアドバイスを行うということで講義を進めました.

その結果,初めてキャラクターメイキングを行う学生らも,自分たちでストーリを考えて,それに登場するキャラクターを制作することができました.また,設定したシーンでキャラクターが動くようなアニメーションを制作するところまで行うこともできました.このためには,演出の考え方も理解する必要があり,ライティングやカメラワークなどの設定等もこの講義では紹介しています.
学生の提出作品を次に紹介します.この画像では,キャラクター設定の文字情報,収集したキャラクターの一部を利用したキャラクター原案,それをもとにスケッチしなおしたキャラクターや特徴あるポーズのイラスト,さらには,3次元モデルを生成して構図を決定している様子を示しています.

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続きを読む "大学院講義「キャラクターメイキング特論」 2017年度"

集中力・継続力・パルス

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先日予告した西田友是先生の講義が行われました。

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西田先生の講義

これまでの研究や経験の話をされたあと、先生が制作された最新版のCG技術体験教材から、いくつかのCG基本技術の解説が行われました。登録すれば、だれでもWebブラウザでプログラムを動かしながらCG技法を体感することができるものです。

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隠面消去法の解説

200名の履修者が出席しました。この授業は60分の講義と30分の質疑応答に分かれています。講義の間、学生はPCで質問を書き込んで送信します。その中から補助教員が質問を選び、質疑応答のときはスクリーンに質問リストを表示します。

30件ほど選ばれた質問に、西田先生はていねいに回答してくださいました。その中から一つ、私がもっとも印象に残った質疑応答を紹介します。

[履修生からの質問]

『先生が今まで見てこられた中で、CG業界などの研究者で優秀である方々に共通していた要素などはありますでしょうか? 』

[西田先生の回答]

「共通しているのは集中力が非常に高いことです。」

「あとは継続する力です。長時間働くということではなく、あきらめないで続けるということです。」

「自分が若かった時に指導教員から言われて非常に良かったことがあります。それは『パルス状』の実力をつけなさい、ということです。」

「パルスというのは一点集中型で飛び抜けている、ということです。どんな小さい分野でもいいから誰よりも優れていることを一つ持つことがまずは大事です。そうすると他のことはそれほどでなくても周囲から認められます。そして自然に優れた人たちから声がかかるようになり、知識や能力も拡がっていきます。」

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受講生との集合写真

メディア学部 柿本正憲

先端メディアゼミナール「CGプログラミング」

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先端メディアゼミナールのテーマ「CGプログラミング」では、毎週2コマ連続で少人数のゼミ形式の授業を行います。

最初の2,3回の授業では、プログラミングで一般的に重要な分かりやすいコードを書く練習をします。履修生全員が、まずはプログラム開発では欠かせない「バージョン管理」の環境を整えます。そして、これまでの授業などで自分が書いたプログラムを各自が持ち込み、全員で「コードレビュー」をします。

ソフト開発を行う企業では2人以上でプログラムの一行一行を読みながら内容を確認するコードレビューを行います。これを大学の授業で行うという事例はほとんどありません。少人数の先端メディア科目ならではの試みです。

つぎに行うのがCG技術論文の調査です。各種CG技法が発明されたときの論文を履修生が調べ、自分でその技法をプログラムとして実装してみるための調査です。

テーマを決めたら実際にプログラムを書いて実験します。時間は限られていますので、うまく問題を絞り込んで、技術のエッセンスを修得しつつ達成感も得られるようにすることが大事です。

これまでに取り組んできたテーマは以下のようなものがあります。

  • レイトレーシング法
  • OpenGLによるシェーダープログラム
  • B-スプライン曲面による植物の葉の形状デザイン
  • 空間分割を用いた衝突検出の高速化
  • 流体の自由形状変形
  • 経路追跡法による大域照明

プログラミング言語は、C#やProcessingも使いますが、本格的なコードを書こうとするとやはりC++になることが多いです。授業を通じ、CGのアルゴリズムに関することも学びますが、プログラムを書く上で重要なデータ構造やファイル入出力、テキスト処理などに案外多くの時間を割いています。

先端メディアゼミナールは、履修生が成果を学会で発表できることを目標にしていますが、このテーマからはまだ学会発表は出ていません。まともに新規技術を狙うのではなく、研究テーマ設定を工夫して何らかの新規性を主張できるようにすることが担当教員としての課題と思っています。

メディア学部 柿本正憲

CG研究のパイオニア西田友是先生が明日講義

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大学の授業は1月5日(金)から再開です。

5日金曜4限、2年次生向けの「メディア特別講義Ⅰ」は、西田友是(にした ともゆき)先生(ドワンゴCGリサーチ所長)を迎えての「携帯でも学べるJavaScript/ゲームエンジンを利用したCG基本技術」の授業です。先生は本学大学院の客員教授も務められました(大学院講義の記事)。

西田先生は日本でのCG研究のパイオニアです。1970年代、まだコンピュータグラフィックスという言葉が定着していなかった頃から先端的な研究を行ってきました。点光源以外の照明シミュレーション技術を1982年に世界で初めて実現してみせたのが西田先生です[1]。今でいうソフトシャドウという技術です。

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世界初の線光源のCG映像[1]

この画像を見て、Pixar社の初期の有名な短編CG「Luxo Jr.」と雰囲気がそっくり、と思った方は多いかもしれません。ですが、Luxo Jr.は1986年の作品で、西田先生らが作成した映像はその4年前です。

西田先生は、1985年にも世界で初めて間接照明をCGで実現しました[2]。

そのほかにも数多くの新技術をCGの国際学会SIGGRAPHで発表し、2005年には「クーンズ賞」という2年に一人しか選ばれない賞を、アジアの研究者として初めて受賞しました。つい先日2017年11月には、CG研究業績が認められ紫綬褒章を受章しました。

西田先生の素晴らしいところは、2013年に東大を定年退官したあともCG研究の第一線で活躍されているところです。さらに、研究だけでなく、CG技術の教育についても尽力され、プログラミング教材を制作しました。今回の特別講義の授業では、携帯端末にも対応した最新版の教材を通じてCG技術を紹介されます。

最先端の研究で長年貢献した研究者からCGの基本技術のエッセンスを学べる貴重な機会です。正月明け初日で翌日から3連休ですが、履修者の皆さん、この機会を逃さないでくださいね。

[1] T. Nishita et al., "Linear Light Source," ACM SIGGRAPH'82 Art Show, 1982.(映像作品)

[2] T. Nishita, E. Nakamae, "Continuous Tone Representation of Three-dimensional Objects Taking Account of Shadows and Interreflection," Proc. ACM SIGGRAPH'85, 1985.

メディア学部 柿本正憲

メディア学部の国際交流紹介

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メディア学部は海外の大学と多くの交流をしています.

この学部のブログで 次のアイコンをクリックすると記事の一覧を見ることができます.

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記事一覧が表示されているところで,「国際交流」の用語で検索すると多くの交流記事をみつけることができます.ぜひご覧ください.

ここでは,その概要を簡単にまとめた資料を紹介します.

まずはアメリカとヨーロッパの大学との交流です.

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続きを読む "メディア学部の国際交流紹介"

大学院「メディアネットワーク特論」の紹介

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大学院メディアサイエンス専攻の寺澤です。

私の担当している大学院修士課程の授業、「メディアネットワーク特論」について紹介いたします。この科目ではIoT(Internet of Things)、センサーネットワーク、位置情報の利用など、ユビキタス環境の実現に利用可能な技術を学び、人間の活動を支援するネットワークについて理解を深めることを目標にしています。全8回の授業です。

このような授業では、受講生がグループを作ってミニプロジェクトを遂行する、すなわち、特定の目的のシステムを設計、実装、評価するスタイルがよくとられます。しかし、この授業はそのような実施方法ではありません。まず、コンピューターサイエンス専攻ではありませんので、技術力の方向にだけ深く理解を求めるのは少し違うと思っています。また、学生は本学のメディア学部の出身者だけではなく、多くの留学生も含め非常にバックグラウンドが多様で、大学院で学ぼうとしていることも多岐にわたっています。そういう彼ら彼女らが自らの研究分野に取り組む際、どんな分野であっても、急速に発展し普及しているITのことを無視することはできません。

まず、最初に Michael E. Porter and James E. Heppelmann の "How Smart, Connected Products Are Transforming Competition" という Harvard Business Review (THE NOVEMBER 2014 ISSUE) の記事を読んでIoTとそれが社会に与えるインパクトについて全体像をつかみます。これはビジネスの文献ですが、どのような産業にどのような影響が出るのか、すでにどのような企業が取り組みを始めているのか、広い分野の豊富な具体例とともに解説されています。現在ではこの記事の執筆時点からすでに3年経っていますから、現実のサービスが記事内の予想通りに発展しているのかも知ることができます。

次に、関連する研究論文(日本語/英語)を配布し、担当者を決めて輪講形式で授業を行います。一本の論文について発表するのにはそれなりに時間がかかります。授業の時間と受講者数を考えて、全員が発表に関われるようにするため、2~3名で1本の論文を分担するようにしています。読む論文の分野は、技術中心のものから、標準化に関するもの、農業などIoTの各種応用に関するもの、サーベイ論文なども含みます。最近ではAI(人工知能)と組み合わせた研究が多くありますが、そちらは他の授業でも扱うようなので、選んでいません。

多くの学生が修士課程1年生の最初にこの授業を取っています。そこで、これからの自分の研究生活のために、論文を読むことを通して、研究目的の明確化やそれに合う評価の方法を選択することの重要性を認識してもらうことも意識しています。また、技術の標準化という世界を垣間見ることで、なぜ標準化が重要か、それが産業や自分の分野にどう影響するのか知ってもらうことも重視しています。研究では、論文を読むことも、資料をまとめて発表することも必要な能力の一部です。それを鍛える目的もあります。

最終レポートでは、これまで輪講を通して学んできたことを背景に、課題を設定しています。

(メディア学部/大学院メディア学専攻 寺澤卓也)

「メディア」を3つの言葉で表すと

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明けましておめでとうございます。

メディア学部は今年4月に第20期の入学生を迎えます。

本学部は、1999年に日本で初めてメディアという言葉を学部・学科名に使いました。その後多くの大学でメディアを名称に含む学科が作られました。今では全国で80近い学部・学科名が「メディア」を含んでいます。それらの多くは、既存の学部学科の名称を変える改組によってできました。

メディアは「媒介」あるいは「媒体」の意味ですから、メディア学は本質的に複数分野にまたがる学際的な分野です。情報・社会・デザイン・芸術・文学・国際など、各学部学科は特定分野を母体にしています。

本学メディア学部は既存学部の改組ではなく、新規に作られました。東京工科大学ですから、理工系という大きなくくりはあります。それでもできるだけ総合的にメディアをとらえた場合に学部としてどうあるべきか、入念な議論と準備を経て1999年に設立されました。

そのとき以来、本学部は一貫してつぎの3つの領域でメディアを考えています。

  • 表現
  • 技術
  • 環境

これらは今でもメディア学部の中核的な概念となっています。現在、メディア学部には3つのコースがあり、在学中に学生はどれか一つを選びます。それらは以下の3つです。

  • メディアコンテンツコース
  • メディア技術コース
  • メディア社会コース

そもそも何をするのか、というとらえ方をすれば、つぎの3つの動詞で表せます。

  • つくる
  • 伝える
  • 活用する

これらの対象はいずれも「情報」です。対象をもう少し掘り下げて、何を扱うのか、ということなら、つぎの3つの名詞で表せます。具体性のある用語も併記しました。

  • コンテンツ(情報・作品)
  • コンテナ(映像・CG・音声・文字)
  • コンベア(書籍・テレビ・PC・スマホ)

以上、本学メディア学部の考える「メディア」をいくつかの切り口で紹介しました。それぞれの3つの順番も勘案して対応が取れています。もっとも抽象的な言葉が「表現」「技術」「環境」ですが、読者の皆さんそれぞれ上記のうちどれかしっくりくるとらえ方で憶えてもらえればと思います。

受験生の皆さん向けにわかりやすく説明するとしたら、おおまかに芸術系・理系・文系と言ってもかまいませんが、上記各分類に対しては柔軟にまたがっています。もちろん、本学メディア学部は文理芸術融合の学部です。

本年も東京工科大学メディア学部をよろしくお願い申し上げます。

メディア学部 柿本正憲

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