高校生向け

学生時代の演習作品、もう一つ発見

2021年10月18日 (月) 投稿者: メディアコンテンツコース

コロナ禍のため外出を控えていることもあり、家の中の古いモノを整理整頓していたら学生時代の演習作品らしきものを発見!という内容について先日このブログで紹介しました。

先週、もう一つ発見!たぶん同時期の演習での作品の模型だと思います。当時、美大だと1年次での演習対象でしょうか。私は工学系だったので2年次あたりの演習作品だと思います。私事ではありますが、また少し紹介します。

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コレはたぶん整髪料とかのボトルですね。親指でポコッと押して蓋をあける当時としてはユニークなボトルデザインだと勝手に思いますし、ボディも手にもよくなじみます。自画自賛はダメですけどね。

アイデアスケッチや図面・レンダリングまでは見つからず、やはり造形探索のプロセスまでは分かりません。当時、整髪料のボトルの基本形態は原則円柱で、蓋の開閉は回すか引くかしかなかったと思いますので、たどり着いた整髪料のボトルデザインとしては、自分なりに満足度は高かったと思います。担当の先生の評価は知りませんが(笑)。40年以上前のことなので、覚えていませんし。

前回紹介させていただいたシェーバーの基本形態は相貫体で、このボトルの基本形態はサイクロイド曲線の定規をベースにブーリアン演算の結果で構成したと推測します。全く覚えていませんが。曲面が合わさる部分などはそれなりに高度な曲面設計が必要です。今ならCADやCGですぐに確認できますね。当時は手作業なので模型制作にあたり、実寸の製図に合わせながらのんびり削り出したのだろうと思います。覚えていませんが。

今回もコンピュータの普及でデザインのための道具がどんどん便利に進歩するものの、プロダクトデザインの魅力には通底するものがあるなあ、と感じながらしばらく模型で遊び、結局、まだ捨てずに机上に転がっています。これでは整理整頓が進みませんね。

メディア学部 萩原祐志

2021年10月18日 (月)

チューリング賞

2021年10月10日 (日) 投稿者: メディア技術コース

皆さん、こんにちは。

現在、今年のノーベル賞の受賞者が順次発表され、話題になっています。日本人や日本に関係の深い人が受賞するとやはりうれしいですね。ところで、私の専門分野のコンピュータやコンピュータネットワークはノーベル賞の対象分野とはなっていません。数学も同様です。数学にフィールズ賞があるように、コンピュータの分野にもノーベル賞に匹敵するとされる「チューリング賞」があります。

チューリング賞(A.M. TURING AWARD)は、ACMというコンピュータ分野の世界的な国際学会により選出される、最も権威ある賞です。賞の名前になっているチューリングはイギリス人のアラン・チューリングにちなんでいます。チューリングは2014年の映画『イミテーション・ゲーム』(アカデミー賞脚色賞を受賞)でも描かれた天才で、第2次世界大戦中、イギリスによるドイツ軍の暗号解読に大きく貢献しました。2021年末に発行される新しい50ポンド紙幣にも描かれるそうです。計算機科学の分野で大きな功績を残し、「チューリング・マシン」や「チューリング・テスト」にもその名を残しています。

先日、授業で2016年の受賞者 Sir Tim Berners-Lee(ティム・バーナーズリー)を紹介しました。彼はWWW(World Wide Web)を開発した人でその功績によりチューリング賞を受賞しています。その前に2003年に英国女王からKBE(ナイト)を授けられています(だからSir)。HTML (Hyper Text Markup Language)、HTTP (Hyper Text Transfer Protocol)、URL (Uniform Resource Locator) というWebの基本要素が標準化されるのにも貢献しています。彼は1990年に最初のWebブラウザとサーバのプログラムを開発しています。ちなみに、この時使用されたのは、NeXT(スティーブ・ジョブズがいったんAppleを離れて創業した会社)のワークステーションでした。今に至るインターネットの発展はWWW抜きには考えられません。彼の貢献がいかに大きいかがわかります。

チューリング賞受賞者は当たり前ですがコンピュータ界のビッグネームそろいです。業績はACMのサイトを見てもらうこととして、名前を挙げるとすれば、リチャード・ハミング、マービン・ミンスキー、ジョン・マッカーシー、エドガー・ダイクストラ、ドナルド・クヌース、ハーバート・サイモン、ケン・トンプソン、デニス・リッチー、ニクラウス・ヴィルト、アラン・ケイ、ヴィントン・サーフ、ロバート・カーン、チャック・サッカー、レスリー・ランポート、ジョン・ヘネシー、デイビッド・パターソン、ジェフリー・ヒントン、パット・ハンラハン、アルフレッド・エイホ、ジェフリー・ウルマンなど(好みが偏りましたが)。私も彼らの書いた教科書で勉強しました。2021年の受賞者はこれから発表されるようです。日本人の受賞者はまだいませんが、いずれ登場してほしいですね。

(メディア学部 寺澤卓也)

2021年10月10日 (日)

インターネットシステム入門

2021年10月 9日 (土) 投稿者: メディア技術コース

皆さん、こんにちは。

9月末から新学期が始まりました。今学期、私は講義科目の「インターネットシステム入門」を担当します。履修登録の結果、130名弱の学生さんが履修してくれることになりました。この科目は1年次の開講科目ですが、約半数が1年生、残りは上級生です。

インターネットは私たちの生活にとってすでにインフラと言ってよい存在です。現在の大学生の皆さんは生まれた時にはすでにインターネットがありました。もちろん、より若い皆さんもそうですね。スマートフォンを日常的に使い、勉強や仕事でインターネットを利用したり、オンラインショッピングなど様々なサービスを利用している私たちは、これからもインターネットから切り離された生活をすることは考えにくいでしょう。メディア学部の学生の皆さんは、それぞれ興味を持って深く学ぼうとする分野も卒業後の進路も多種多様です。そのような皆さんに、インターネットの単に仕組みの話だけにとどまらず、インターネットはだれのものなのか、大切にされていることは何か、なぜどのように発展してきたのか、その過程でどのような技術開発やパラダイムシフトがあったのか、これから何が起きそうなのか、それにどう対応していけばよいだろうか、このようなことを講義、あるいはディスカッションしてく授業としたいと考えています。

多くの皆さんは利用者としてインターネットを使っているので、インターネットがどのようなものかはなんとなくわかっていると思います。でもそれは、普段目にしたり利用したりしているインターネットの一部の側面を見ているにすぎません。この科目が、皆さんがより深く広くインターネットのことを知り、活用していく、あるいはエンジニアなどとしてインターネットにかかわっていく助けになるよう、授業を運営していきたいと思います。

(メディア学部 寺澤卓也)

2021年10月 9日 (土)

カメラマン不要論!?(メディア学部の授業もDX その3:カメラマン編)

2021年10月 8日 (金) 投稿者: メディア技術コース

新しい研究テーマを始めた健康メディアデザイン研究室の千種(ちぐさ)です。人体を健康メディアとしてとらえメディアをつかって自らの健康をデザインするための研究を行っている研究室です。

今回は先の2回のブログに引き続き、「メディア学部の授業もDX!!その3」として話をつづけさせていただきます。去年の5月から1年5か月の間に相当数のオンライン授業とオンライン会議をやってきました。その状況も落ち着きつつあり、オンライン授業の回数は減っていくと思われます。

ところで、メディア学部のS教授は、まるでサンデル教授の白熱教室あるいはTED Conferences LCCみたいに教壇やステージを左右に歩きながら授業を実施するパフォーマンスでとても人気あります。このスタイルをオンライン授業で実施しようと考えると、どうしてもカメラマンが必要になります。東京工科大学のメディアホールや片柳研究所棟の地下大教室ではスタッフが常駐して、必要に応じてカメラマンとしてカメラワークをしてくれるのでオンライン授業であってもスムーズにできます。しかし、一般的なオンライン授業でこのように教員以外にカメラマンスタッフを別に雇用することは経費的に難しいです。

そこで登場するのが新しい高機能なウェブカメラです。つい最近、IOデータ社が発売した「TC-MSC200」はAI顔追尾機能を搭載したWebカメラで、会議の参加者全員が映るようAI機能により自動的に構図を決めてくれるので、人の移動に合わせてカメラの向きを調整する必要がありません。これって凄いですよね。ただ価格が2万5千円ほどで、オンライン授業で普通に使用する感じではありません。また個人利用にしてもちょっとハードルが高いです。

https://www.iodata.jp/news/2021/newprod/tc-msc200_add.htm

そして、このカメラが発売される少し後の7月にamazonでたまたま見つけたウェブカメラが、中国製のウェブカメラ『 1080P HD Webカメラ 知能的なモーショントラッキングカメラ』でした。価格はなんと1099円でした(2021年10月現在は品切れ中)。図の上の段中央の写真はamazon.co.jpのブランド: ZasLukeの商品写真です。

https://www.amazon.co.jp/gp/product/B08L62GZ6W/

早速購入して授業で使用してみました。その時の映像・画像は残っていないので、説明用の資料を作成しました。人物を自動認識してくれるので、カメラの前に座った状態で体を動かすと、きっちりとトラッキングしてくれますし、授業中では教室を左右に歩いてもきっちりとトラッキングしてくれました。つまりカメラマン不要で、サンデル教授の白熱教室のような演出やTEDのような講演ができるようになりました。もっとも千種はそのようなパフォーマンスに富んだレクチャーはできませんが(笑)

 

以下、過去の2編のブログになります。

・DXって流行ってますね!(メディア学部の授業もDX  その1)

https://app.cocolog-nifty.com/cms/blogs/705624/entries/93011727

・女優ライトって知ってますか? (メディ学部の授業もDXその2:照明編)

https://app.cocolog-nifty.com/cms/blogs/705624/entries/93042830

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2021年10月 8日 (金)

丸暗記ではなくつなげて憶える一例

2021年10月 7日 (木) 投稿者: メディア技術コース

 昨日のブログで「CG数理の基礎」での質問と回答を紹介しました。その中で「丸暗記を推奨することがらはあまりない」と言いました。とはいえ、原理あるいは理由を踏まえた上で結果的に暗記状態になるべきことがらならたくさんあります。というか、大学での勉強ってほとんどそれかもしれません。
 
 同じ授業の中での別の質問とその回答を今日は紹介します。RGBは色を表現するディジタルデータとして基本中の基本ですが、HSV(色相Hue・彩度Saturation・明度Value)というのも重要な数値表現の一つです。
 
質問:
 RGBの値を丸暗記するよう書かれていましたが、HSVで覚えておいたほうがいい数字などはありますか? 今までの授業でHSVを使う機会があったので気になりました。
 
回答:
 HSVについて暗記しておきたいこと(人が設定したことなので科学的理由から導けるものではない)は、H(色相)だけは数値の意味が「角度」(0°~360°)であること、「赤」が0°であることです。
 
 あと、強いて言えば、順番に「緑」が120°、「青」が240°ですが、これは私自身は暗記しておらず、自分でこの場で導きました。
 
 イエロー、マゼンタ、シアンのHの値はどうなるか、暗記しなくても導けるようになるといいですね。
 
(質問・回答は以上)
 
 上記回答での「H(色相)だけは数値の意味が角度である」という事項が「原理あるいは理由を踏まえた上で結果的に暗記状態になるべきこと」です。丸暗記(理由を考えずに憶える)すべきことではないです。
 
 「人が設定したことなので科学的理由から導かれるものではない」のに理由を踏まえるというのは少し矛盾めいた感じがします。でもHを角度とした人為的理由はあります。つまり人が考えるのに都合がよい尺度だからです。
 
 ではなぜ角度だと都合がよいのか。
 
 色相の変化は明度や彩度のように一方的に大きくなって最大値まで至るような変化ではなく、色の種類の緩やかな移り変わりです。色の種類の間にはどちらの方が一方的に尺度が大きい、という関係は人間の感覚的にはありません。しかも、赤から黄、緑、シアン、青からマゼンタを経て赤に戻ってくる循環する変化をします。
 
 そのため、色相の尺度としては角度が合理的(科学的というより人間にとって)なわけです。「色相は角度」と丸暗記するのではなく、このように考えて納得して、理由からつなげて憶えれば自然と記憶は定着します。
 
 ここで疑問が生じます。物理的には色は光の波長として数値化されます。確かに赤から青、そしてそのちょっと先の紫(マゼンタのちょっと手前)に至るまでは、波長700nmから380nmという可視光です。
 
 一方向の尺度ですね。
 
 物理的には一方向の尺度なのに、なぜ人間の感覚だと色相は循環するのか。またの機会に考えてみることにします。
 
メディア学部 柿本正憲

2021年10月 7日 (木)

女優ライトって知ってますか? (メディ学部の授業もDXその2:照明編)

2021年10月 4日 (月) 投稿者: メディア技術コース

新しい研究テーマを始めた健康メディアデザイン研究室の千種(ちぐさ)です。人体を健康メディアとしてとらえメディアをつかって自らの健康をデザインするための研究を行っている研究室です。

今、コロナ禍の中で様々な活動が変革している最中ですが、DXというキーワードがICT業界において注目されています。前回は「DXって流行ってますね!メディア学部の授業もDX!!その1」としてオンライン授業を導入したDXの事例を紹介しました。

今回はオンライン授業のDXの照明編をお届けいたします。
・メディア学部の授業のDX(オンライン授業)
〇外付けウェブカメラと照明によるDX
・賢い外付けウェブカメラによるDX
・ジェスチャーを自動認識するウェブカメラのDX

メディア学部では動画制作というコンテンツ制作も重要な柱となっています。では動画制作ではどのようなスタッフが必要でしょうか。

映像制作をしているシングメディア社( https://thingmedia.jp/3914 )では例えばニュース映像のスタジオ制作において
1.カメラマン
2.音声
3.照明オペレーター
4.音響オペレーター
5.ミキサー
6.スイッチャー
7.美術スタッフ
などのスタッフが必要です。

メディア学部の授業でも教員ひとりが授業を行ないます。オンライン授業の映像配信でも同様で上記のスタッフの役割をひとりでこなさなければいけません。東京工科大学では当初zoomを主としてオンライン授業やオンライン会議に導入しました。これは、音声の品質が他のツールより優れている、必要なネットワーク帯域が低くてもよい、ブレイクアウトルームという仮想的な小部屋機能(上記1と6)がある、仮想背景(上記7)が利用できる、などから選定されました。

今回のブログは上記の1~7の1,3,5,6について、特に1.カメラと3.照明について触れることになります。カメラについては常識的に想像の範囲内だと思われますが、番組制作の照明については、実際の映像をカメラ撮影をしている際にできるだけ影をつくらないような照明技術および映像全体の明るさを一様にする照明技術が必要になります。以上の理由から直接光を使用しないで間接光を使用することも多いです。

https://event.spacemarket.com/magazine/know-how/studio-point/

今度は実際のオンライン授業で映像配信する際、ウェブカメラの位置はPCの位置ですから、通常はディスプレイのフチの上部か下部に設置されています。私のPCではディスプレイの下部に設置されているのでどうしても顔を下側から撮影した状況になってしまい、飛車体映像としてあまりよくありません。また様々な場所で映像配信を実施するので照明が不十分であったり、偏った方向から光が届くなど好ましくない状況になってしまうことも多々あります。なのでスタジオでは照明オペレーターが必要になります。

https://telling.asahi.com/article/13325788

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照明において最も顕著な問題は逆光問題です。カメラと照明の間に被写体・対象物がある場合で、被写体が真っ暗になってしまいます(下図①)。これではオンライン授業の映像としては使い物になりません。撮影場所を変更した方がよいです(下図②)。zoomでは最近、この逆光を自動補正する機能を追加して、逆光問題は多少なりと改善(下図③)されましたが、本質的には被写体に影ができるなどまだ十分ではありません。

https://note.com/kokolozashi/n/n4c1882224fe4

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撮影の際の照明テクニックは、逆光(下図①)はもちろんNGで、「できるだけ影を作らない」+「明るさが一様」です。では逆光にスポットライトを当てるとどうでしょうか?(下図②)まだ周辺の明るさが一様でないので不十分です。さらに様々な方向からやってくる柔らかい照明と被写体をしっかりをライティングする照明の2段階(下図③)で実現すると好ましい被写体映像が配信できます。

https://photo-advice.jp/contents/archives/179

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そしていよいよ本題です。下図の外付けウェブカメラです。マイクもついていて、amazonなどで2~4千円程度で販売されています。付属のボリュームで照明の強さを調整できるようになっているので、被写体の明るさを周辺の明るさとほぼ同じに調整します。ポイントは通常のカメラとの違いはカメラレンズの周辺に配置された白いリングです。なぜこのようになっているのでしょうか?察しの早い皆さんはお判りだと思いますが、この照明+カメラの位置関係だと影がもっともできにくく、被写体を一様に照明する配置になっているのです。

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そしてイマドキのYoutuberでもこういったカメラやリング型の照明(リング照明)が多用されています。ではなぜこの「女優ライト」とも呼ばれるリング照明が重宝されているのでしょうか?ちょっと話がそれますが私の娘は化粧をするときに鏡の周りにLED照明がついた化粧鏡を使用していました。これは上述の影ができにくい、被写体を一様に照明する以外にもうひとつこだわりがあるのです。

それはなんと目にあるのです。この女優ライトを使用すると日本人ならではのこだわりの目の瞳がなんと「天使みたいな美瞳」になるんです。いやあ面白いですね。原型はハリウッドミラー、ハリウッドライトと呼ばれる鏡や照明にあり、美を追求するハリウッドならではの発明品ですね。ちなみに千種はその機能を有効に活かせていません(爆)

https://www.amazon.co.jp/dp/B08F77RRY4?ie=UTF8&linkCode=sl1&tag=bako550fb-22&linkId=69f22196084d25b0b7d42fcdcd9558f9&language=ja_JP&ref_=as_li_ss_tl

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この外付けのLED照明付きウェブカメラを使用すると、常にPCの前に座っている必要もなくなりますし、見知らぬ環境下でオンライン授業や会議をする際、最悪の照明環境の逆光時でもなんとかなりますし、スポットライトとしても有効なウェブカメラです。美を追求するあなたにもお勧めの逸品です(笑) ギア好きな人は是非!
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2021年10月 4日 (月)

DXって流行ってますね!(メディア学部の授業もDX その1)

2021年9月19日 (日) 投稿者: メディア技術コース

新しい研究テーマを始めた健康メディアデザイン研究室の千種(ちぐさ)です。人体を健康メディアとしてとらえメディアをつかって自らの健康をデザインするための研究を行っている研究室です。

今、コロナ禍の中で様々な活動が変革している最中ですが、DXというキーワードがICT業界において注目されています。DXとはDigital Transformationの略でwikipediaによると

“「ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる」という仮説である。デジタルシフトも同様の意味である。2004年にスウェーデンのウメオ大学教授、エリック・ストルターマンが提唱したとされる。ビジネス用語としては定義・解釈が多義的ではあるものの、おおむね「企業がテクノロジー(IT)を利用して事業の業績や対象範囲を根底から変化させる」という意味合いで用いられる。

なお、本用語は「DX」と表記されることが多いが、「Transformation」の「Trans(交差する)」という意味があるため、交差を1文字で表す「X」が用いられている。頭文字をとったDTだけではプログラミング用語とかぶってしまうため、DXという略語になった。また英語圏では「transformation」の「trans」の部分を「X」と略すことが一般的だからである。”

とあります。Google Trendで “デジタルトランスフォーメーション” の検索件数の割合(Google Trendでは検索件数は表示される、検索割合の変化を表示します)を比較すると、2016年くらいから立ち上がってきて、2019年から2021年の2年間で倍増しています。まだブームを形成する途中かもしれませんが中々のブームです。

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東京工科大学メディア学部の授業も去年の2020年4月は休講、検討および準備期間を経て、5月末からzoomを使用したオンライン授業が開始されました。このメディア学部の授業は未知の感染症に対する予防策として、学生と学生および学生と教員がまったく接触しないという授業スタイルにより導入されました。これが東京工科大学の授業のDXです。オンライン授業では学生の授業の前後の発生する通学という概念がなくなりました。教員にとっては学生の反応が見えづらいという意見も多々ありました。この変化をGoogle Trendで確認してみると2020年3月に少し立ち上がり、2020年4月にはピークを形成したブームとなっていました。

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例えば20人の演習中に、4人のグループワークを実施したい時、対面授業では演習室のテーブルごとにディスカッションするというスタイルでしたが、Zoomにはブレイクアウトルームという小部屋が使用できる機能があり、これにより4人の5部屋を用意して、それぞれのグループがグループ外と遮断されて、資料共有やディスカッションできるものです。これは隣のグループの音漏れもなく対面よりは優れた機能でした。またオンライン授業により遠方から通学する学生にとっては歓迎する声も少なからずありました。

ここでGoogle Trendで、”デジタルトランスフォーメーション”(青色:5) と “オンライン授業” (赤色:100)とおまけに “オンライン会議” (黄色:19)を同時にプロットしてみます(下図)。それぞれの検索件数は分かりませんが、2つのキーワードの検索件数の多さの比率が確認できます。オンライン授業のインパクトがかなり凄まじいことが確認できます。企業が中心のオンライン会議も急激に増えましたが、社会全般へのインパクトはオンライン授業の方が強かったようです。

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しかし2020年前期の実績を踏まえて、授業によっては、対面授業の方がより教育効果が高いケースもあり、適切な感染対策をした上での対面授業も再開されました(下図、参考 https://spectee.co.jp/report/webinar_20201027/ )。

このようにメディア学部の授業スタイルもDXを導入して多様化してきました。これが2020年の東京工科大学およびメディア学部の授業におけるDXでした。DXの後半ではメディア学部らしいオンライン授業のちょっとしたDXを今回も含めて4部構成で紹介します。

〇メディア学部の授業のDX(オンライン授業、今回)
・外付けウェブカメラと照明によるDX
・賢い外付けウェブカメラによるDX
・ジェスチャーを自動認識するウェブカメラのDX

 

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2021年9月19日 (日)

プロジェクト演習「サーバ構築・管理」の紹介

2021年9月18日 (土) 投稿者: メディア技術コース

皆さん、こんにちは。

メディア学部の寺澤です。今日は私の担当しているプロジェクト演習「サーバ構築・管理」について紹介します。テーマ名からコンピュータサイエンス学部のようだと思われたかもしれませんが、実際、内容はかなり技術的なことを扱っています。メディア学部でもこのようなことを学びたいという学生の皆さんは一定数いるので、少人数授業ではありますが、これまで数年にわたって続けてきました。

この演習は前期と後期で内容が違います。前期の方がAdvanced版で難しく、こちらは2年生と3年生が対象です。後期は1年生~3年生が対象です。1年生は大学入学直後にAdvanced版を受講するのは困難と判断し、後期のテーマを受講後、翌年以降に前期のテーマを履修してもらうような設計です。

もうすぐ始まる後期の方の内容は、LinuxというOS上でWebサーバをはじめとする様々なサーバを実際にインストールし、運用・管理まで学ぶものです。Linuxは初めてという人がほとんどですので、対面で授業が行えていた時には演習用のPCにLinuxをインストールところから始めていました。PCの箱の中を見たことがないという人もいますので、ハードウェアの説明をしたり、実際、PCをマザーボード等のパーツレベルから組み立てた年もあります。同時にコンピュータネットワークについて勉強し、実践していきます。後半は前期のテーマに向けた仮想化の演習なども行います。最後は、各自が選んだ種類のサーバの構築とそれに関するレポート(インストール、設定、運用方法など)を作成します。

この2年ほどは、対面での演習がやりにくいこともあり、同じことをクラウドサービス上の仮想コンピュータを使って演習してきました。仮想コンピュータは「わかっている」人にはとても便利でオンラインの演習にも適していますが、初めての人には、言われたことをやっているだけでわからないことだらけになってしまいがちです。実機での演習と比べるとどうしてもそのような感じがあります。Linuxもだんだん身近になってきており、Windows 10ではWSL2という仕組みで本格的にLinuxを動かせますし、Raspberry Piなどの数千円のボードコンピュータでも動かすこともできます。これらもどんどん活用していきたいと考えています。

コンピュータネットワークの勉強やプログラミングにも共通して言えることですが、講義や書籍で学んだことは前提知識とはなりますが、それは大体の場合「わかったつもり」で終わります。実際にネットワークを構築したりプログラムを作成して、通信がうまくできないネットワークや動かないプログラムと格闘することを通してしか本当の意味での理解はできないと思います。Linuxに興味はあるけど独学に自信がないとか踏み出せないという人は、ぜひ、このテーマを受講してみてください。なお、ネットワークについては、私の専門演習のテーマでもより踏み込んだ内容を演習します。そちらにもつながるプロジェクト演習です。

(メディア学部 寺澤卓也)

2021年9月18日 (土)

後期の授業紹介:クリエイティブ・アプリケーション

2021年9月16日 (木) 投稿者: メディア技術コース

助教の戀津です。

昨日に引き続き、後期の授業の紹介です。
今日は水曜日に開講される、プロジェクト演習の「クリエイティブ・アプリケーション」について紹介します。
在学生の皆さんには履修計画の参考に、高校生の皆さんには来年度以降の参考になれば幸いです。

クリエイティブ・アプリケーションでは、主にiOS(iPhoneやiPad)向けのアプリ開発を行います。
しかし、授業のうち多くの時間を人文学の学習に充てています。前期はメディア史と西洋美術史を主に扱い、この後期では東洋思想についても触れていきます。
一見関係がなく、遠回りどころか寄り道のように感じますが、実はこういった学習がアプリケーション制作にも大きく役立ちます。

そして、ビジネスモデルキャンバスというものを使い、アプリケーションを創作するために必要な情報を整理する手法を学びます。
これまでに得た古今東西様々な知見を踏まえつつ、具体的なフレームワークを活用しながらアプリケーションの設計を行います。

これらの学習を通じて、「アプリケーションを作る」ことそのものというより、「アプリケーションを作る力をつける」ことを目指します。

 

また、人文学の学習と並行して、Lily Playground Booksという教材を用いたプログラムの学習も行います。
iPadとMacで利用できるプログラミング教材で、Swift言語を用いてプログラミングに入門できます。
学習を進めながら、美しい模様や様々な視覚効果を表現できるようになっており、出てくる絵を楽しみながらも魅力的な表現を学べます。

このBooksは演習講師の渡邉賢悟先生が開発され、Apple社の「Swift Playgrounds」Appの上で無料で誰でも利用することができます。
自習も可能ですが、当演習は開発者が講師として進め方をわかりやすく支援してくださいます。
直接の質問や相談をしながら学べるのも大きなメリットです。

アプリケーション制作には美的感覚とスキルがともに必要です。
美的感覚の根拠となる多くの知見を学びながら、具体的なスキルを身に着け、それらをアプリケーション制作に活かす具体的方策に触れることのできる演習です。

開講日の都合で第一回は少し先ですが、是非履修を検討してみてください。

2021年9月16日 (木)

研究紹介 - 道案内する風船の犬 (太田・加藤研究室)

2021年9月13日 (月) 投稿者: メディア技術コース

メディア学部というところは一体どんなことをしているのだろうと思っている高校生の方に向けて、現在、当研究室で行っている卒業研究のいくつかを紹介したいと思います。本学の下級生にも参考にしてもらえるといいなあ。

 

今回の記事で紹介するのは、道案内をする風船の犬を作る研究です。犬などの形をしたバルーンが売られているのはご存知でしょうか?ふわふわと浮いているのですが、浮力がちょうどいい具合に調節されていると紙でできた足が地面について、なんとなく歩いているように見えるおもちゃです。これが先導して道案内をしてくれる、ということを考えているのです。

 

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どうやって実現するのか?というところですが、大きく分けて3つの機能を用意しなければなりません。一つはマップ情報を利用して、現在地から目的地までのルートを割り出すこと。2つ目に、GPSを利用してルート上のどこにいるかを確認し、犬の風船の移動方向を判断すること。3つ目が、犬が歩くように駆動力を与えること、です。

 

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これまでルートを割り出すことはできており、現在、風船の駆動力を与えるために紙を利用したアクチュエーター(動作する部分)を犬の足として採用することを考えているところです。これは、空気圧を使って紙を伸ばしたり縮めたりすることを利用しようとするものですが、はたしてうまくいくか…。例えうまくいかないとしても、色々なことを試してあーだこーだとするのが研究ですね。最終的にうまくいけばいいのですが、試したことの量によってどんどん知見が溜まっていきます。また上で述べたように、複数の要素をいかに上手に組み合わせられるか、ということも重要な部分です。この研究では技術的な要素の組み合わせになりますが、複数の考察要素を組み合わせて一つにまとめるということはどんなテーマの研究にも共通していると思います。

 

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ところで、道案内であれば、Google Mapなど色々便利なアプリがあるのに、なぜわざわざこんなものを考える必要があるのか…、と思われる方も多いかもしれません。学会などでも、そういうことを質問する人はそれなりにいます。しかしながら、機能さえ使えればそれがどのように提供されても同じと考えるでしょうか?例えば、すごく使いにくいものでも、道案内の情報が提示されていればそれでいいと思うかというとそうではないでしょう。したがって、使いやすいインターフェースのアイデアが考えられ、それが他のアプリとの差別化になっています。ところで、人は実用的な目的だけで行動しているかというと、それもそうではないのではないでしょうか?したがって、アプリも実用的な面だけが必要とされるわけではないと思います。人の感情面はサービスや機能の実現を考えるときに往々にして考慮から漏れてしまいがちですが、「楽しい」、「面白い」、「美しい」、「和む」などは人が関わるものをデザインするときには重要な要素になります。この研究は、道案内という実用的な目的に対して、そういった人の感情を考慮した提示方法を追求しているものなのです。

 

さて卒業研究の期間は後半年ですが、なかなかコロナの収束がみえないなかでどこまで実現できるでしょうか。面白い結果が得られることを期待しています。

 

 

 

太田高志

2021年9月13日 (月)

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